第1章

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4 「あの、これらはゴミじゃなくて私の作品なんです」  貸画廊の店主は私の作品を凝視した。 「こんなんが作品?」 「ええ、すべて自信作です。投機目的に一ついかがですか?」 「ゴミちゃうんか?」  店主は[明日の労働]を手に取った。 「その作品は、村上隆氏や伊藤がびん氏、日比野克彦氏やJ・M・バスキアの作品に比べたら格安ですよ」 「あんた、アホか」  店主は[明日の労働]を放り投げると、貸画廊から出ていった。
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