箱。

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「とにかく抜け出さないと、入れられたんだから、出口もあるはずだよな」 そういって、ガラスの壁づたいにあるいていく。 「ここで向こうにいくみたいだな。」 角にぶつかると向きを変えまたあるきだす。 だが… 「あれ、戻ってきちまったか?」 はぁ、とため息をつく男。 ホントに閉じ込められている、出口がない…あるのは、箱。それだけ。 「おい!誰か!いるなら返事してくれー!」 ただ男の声が部屋に響く。返事はもちろんない。 男は仰向けに倒れこむ。途方にくれ、その場にふて寝をした。
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