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赤い指切り
あれから2年がたった今、俺はそんなすっかり忘れていた約束を思い出していた。
俺は今、あれから続けてやっているバイトから帰っている所であの公園に来ているのだ。
「なんで今さら、あんなくだらない約束思い出してんだよ~…」
あの日から夜中何度も公園に行ってもあの女の子はいなくて女好きの俺はさっさと他の女を作ってあんな約束忘れていた。
俺は久しぶりにあの公園を通ってみる事に。
キィ―――
公園の真ん中まで行った所でブランコの音がしたのだ。
背中が凍りつくのが分かった―――。
俺はゆっくりとブランコの方を見た。
そこには―――
あの時と変わらない制服のあの女の子の姿があったのだ――。
「なんで今さら現れるかねぇ~…」
俺はそう言って女の子に近付いた。
女の子は下を向いているので、どんな表情をしているのか分からない
「あの「私との約束破ったよねぇ???」」
女の子は俺の言葉を遮って言った。
「だってそれは…」
俺がそう言った時、女の子は
「破ったんだぁ~!!!」
と言って立ち上がった。
俺は何となく危険を感じて後ずさりした。
「赤い指切り…したよねぇ???」
女の子はそう言って小指を前に出す。
「あ、あぁ…」
俺の額に汗が滲む。
すると女の子はゆっくりと―――
顔を――――
上げた――――。
「うわあぁぁぁ!!!!!」
静かな公園に俺の叫び声が響く――。
なんと女の子の顔は鼻なのか目なのか分からないほど、グチャグチャだった。
すると女の子はクスッと笑って
「約束破ったら…こうなるんだよ!!!!!!」
女の子はそう言って俺に手を伸ばす。
俺は何故かピクリとも動けない――――。
すると女の子は明るく歌いながら俺を押し倒す―――。
「指切~り、」
女の子は笑顔で包丁で俺の指を綺麗に一本、一本切ってゆく。
「ぎゃああああ!!!!」
俺の体を激しい痛みが貫く……。
「げーんまん、」
そう言って女の子は俺の体を何度も殴る。
そして俺の顔をグチャグチャにした。
もう叫び声なんて出なかった。
「嘘つーいたら針千本」
女の子はそう言って沢山の針をポケットから取り出した。
「のぉ~ますっ」
そしてその針を俺の口の中に押し込んでゆく――。
口からも喉からも血が吹き出す…。
そして――
「指切った!!!!」
ゴキッボキッ女の子はそう言うなり俺の首をへし折った。
俺はついに息を閉ざしたのだった―――。
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