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「どうなったのか説明して」
「何も覚えて無いのですか?」
「いや出航したのは覚えている」
「そんなに覚えてないのですか?」
「何があった?」
「中国と戦争に……………」
中谷は出航からの出来事を詳しく野村に説明した。
「だいたい解った。一番の問題は燃料と言うことね。燃料を計算するから、少し起こして」
「無理しないで下さい。燃料は大丈夫ですよ」
野村が無理やり起きようとしたので、中谷は仕方なしに野村を起こしてやった。
野村はキーボードを軽く叩いた。
「何回か燃料の計算をしてたみたいね」
「中国艦隊に到達は予定より10分遅れか。何とか側面にはつけそうだな。うーん、燃料残は到着時10%、戦闘時間が電池と燃料合わせて34分、帰還の燃料はゼロか」
野村は痛い頭を抱えた。
「メールを受信するから、深度10メートルに浮上して」
「了解」
中谷は深度50メートルから深度10メートルに浮上した。
メールを開けると5件溜まっていた。
「中谷三尉、何してたのメールが5件も溜まっている」
「潜水艦を沈めるのに忙しかったので」
「そう」
「通信設備は復旧したそうよ、今から周波数とコードを合わせる」
「ちょっと総司令本部と無線をして!」
「え、自分が?」
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