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●流星号●
流星号は空母左舷の巡洋艦の下から、長魚雷の爆発にまぎれて空母に突撃しようとした。
「艦長!無数の対潜ミサイルの着水音、確認!」
野村が大声を上げた。
「全速、後退!後退!」
山下が怒鳴った。
中谷はジェットポンプを逆転させた。目の前の海中に無数のミサイルが突き刺さって行く。
間一髪、対潜ミサイルの攻撃をかわし、また巡洋艦の下に隠れた。
「フー、危ない。危ない。間一髪、セーフ」
中谷が大きく息を吐いた。
「あれだけの数のミサイルは、かわすのは無理です。何故、こちらの位置がわかったのですか?」
野村が言った。
山下が、
「野村二尉、敵も必死だ!それしか言いようがない。何発、飛んできたんだ?」
「数が多くて、分かりません。電池残量30%、戦闘可能時間約10分」
対潜ミサイルが爆発しだした。花火のようにドン、ドン、ドン…と次々に海中で無数のミサイルが爆発している。その衝撃波が三人に襲いかかった。
「もう、止めて!気が狂いそう!キャー!キャー!」
野村が衝撃波に耐え切れず発狂したかのように悲鳴を上げた。
「ウォー!」
山下と中谷は無意識に両手でヘルメットをかばって、耐えていた。
3分ほどでようやく衝撃波は止んだ。 野村が息絶え絶えに、大きく息をしている。
「第二波が来れば、絶えられない……」
「もう、作戦は立てない。突撃する!」
山下が放つ。
「突撃ですか!無謀な!第二波攻撃がくれば終わりです!」
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