インターバル~多輝~《始動編》

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「佐藤さんこそ今日は用事あったんじゃないの?」 「えっ!いやっ、あの、その用事すぐに終わったんで、買い物してたんです。」 「焦りすぎ、うそ下手だね。」 やっぱり今の佐藤さんはいつもと違う。いつものような何を言っても笑ってかわす仕草をしない。 嫌味を言えば嫌な顔をするし、図星をさせば焦る。 何より俺の顔をきちんと見て話す。 「えと、一ノ神さんはどうしてここに?」 「佐藤さんこそどうしてここに?この辺は佐藤さんみたいな庶民が手のだせる店はないよ。 もしかして迷子?・・・ぷっ 佐藤さん、女子として今あり得ない顔になってるよ。」 俺の一言一言にわかりやすく反応する。 打てば響くリアクション。 今の佐藤さんを見ていると、その言葉が頭に浮かんだ。 正直、楽しくて仕方がない。
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