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「佐藤さんこそ今日は用事あったんじゃないの?」
「えっ!いやっ、あの、その用事すぐに終わったんで、買い物してたんです。」
「焦りすぎ、うそ下手だね。」
やっぱり今の佐藤さんはいつもと違う。いつものような何を言っても笑ってかわす仕草をしない。
嫌味を言えば嫌な顔をするし、図星をさせば焦る。
何より俺の顔をきちんと見て話す。
「えと、一ノ神さんはどうしてここに?」
「佐藤さんこそどうしてここに?この辺は佐藤さんみたいな庶民が手のだせる店はないよ。
もしかして迷子?・・・ぷっ
佐藤さん、女子として今あり得ない顔になってるよ。」
俺の一言一言にわかりやすく反応する。
打てば響くリアクション。
今の佐藤さんを見ていると、その言葉が頭に浮かんだ。
正直、楽しくて仕方がない。
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