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〓東京都杉並区〓
深夜パトロール中の舘と内山である。
(舘)『なんか、急に寒くなったよね。』
(内山)『何で、私達がパトロールしなきゃなんですか?係違うじゃないっすか。』
パトロールをやっている理由は、15分程前に受令機より空き巣事件が発生したとの情報が入った為である。
(舘)『仕方ないでしょ!俺達が近くにいたんだから。』
(内山)『そうですけど、何時だと思ってんすか!帰りましょうよ。』
それもそのはず、現在通行人もマバラな午前2時である。
(舘)『ごちゃごちゃ言うな、仕事だろ。』
(内山)『はい、わかりましたよ。』
口を尖らせる内山。
(舘)『だいたいさ、何でいっつもウッディといるとこうなるの?』
(内山)『それは、こっちのセリフですよ。』
深夜にも関わらず大声で口論する二人。
そこにリーマン風の男が歩いていた、外観的には一般的なリーマンであるが、舘は違っていた。
舘はニコニコしてなにげなく近づき声をかけた。
(舘)『お父さん、どちらに行かれるんすか?こんな時間に』
男は即座に答えた。
(男)『残業で遅くなりまして、タクシーを捕まえて帰るところです。』
何気なくかえって来た言葉だが、舘は気になって仕方がなかった。
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