〓現場に正義を。〓もう一つの踊る大捜査線

〓所轄〓

椅子に座り、お茶をすすめる舘。

舘はまだ本題に入らず、内山の話をし、注意をそらしていた。

(舘)『こいつねえ、全く出世の見込みなくていつも俺の側にいるんすよ、キモイでしょ(笑)』

なんて話しかけ始め、相手を安心させていた、そんな世間話をやんわりとし、ようやく本題にはいる舘、今迄と口調を変えて切り出しした。

(舘)『ところで、さっきのナイフじゃないよな？』

突然の口調の変化に男もつられる。

(男)『違うよ！』

(舘)『だったら見せてよ。』

今迄のムードが一変してしまった。更に舘は追い込みをかける。

(舘)『中の物全部出せよ。知ってんぞ、あなた手配中だろう。顔見た事あんだよね』

顔は知るはずもなく、ただのハッタリだったが、男は観念したのか。

(男)『ナイフじゃねえ、俺は職人だから道具入れてんだよ、おまえ、良い腕してんな。』

(舘)『どうも。』

男は自供し、そのまま逮捕となった。

(内山)『先輩凄いじゃないですか！』

(舘)『勘だよ！勘。(笑)』
(内山)『勘ね！(笑)』

笑い合う二人。

そこにまた無線が入る。

(無線)『管内杉並区で傷害事件、被疑者逃走中。』

(舘)『ウッディ行くぞ。』

(内山)『またですか！わかりました。』