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俺達の通っている学校は、県立のごく一般的な進学の高校だ。
俺は、じぃちゃんのとりあえず大学行っとけという言葉のとおり、大学を目指すことにした。
これといってやりたい事がある訳でもない。
それが見つかるまでは、進路に変更はなさそうだ。
夏休みも終わり、テスト期間も過ぎた初秋の九月……。
俺は言い知れぬ虚無感の中にいた。
砂耶もいる、暑苦しいが高木だっている。
全然つまらない訳じゃないのに、何故だろう……。
俺はその悩みを、とある先輩に打ち明けることにした。
午後の授業も終わり、生徒達は開放されたように帰って行く。
俺は部活動をしている。
独り暮らしの家賃はどうしてるかって?
そこは心配ない。
孫に甘いのか、じぃちゃんからの仕送りで充分間に合っているからだ。
俺の所属している部活は合気道。
ちょっと、高校の部活としては珍しいかもしれない。
警察の訓練や女性の護身術などで、よく耳にするのではなかろうか。
マイナーなせいもあるのだろう。
部員はお世辞にも多いとは言えない。
そんな数少ない部員の中で、特に親しくしている先輩がいる。
多趣味で有名な副部長、伊崎先輩だ。
練習の合間、俺は部室で伊崎先輩と二人になり悩みを打ち明けることにした。
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