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時計を見ると11時になる所だった
もう一度携帯に電話した
やっぱり出ない
「何かあったのかな?」
「事故とか?」
「まさか浮気?」
心配と不安で胸が締め付けられた
テレビの音が雑音の様に響く部屋の中
ただじっとヒロの帰りを待った
ガチャンーー
ドアの開く音がした
慌てて玄関まで行く
「ただいま!
遅くなってごめん」
申し訳なさそうにヒロが言った
「帰りにさぁ。
本屋に寄ったら先輩に会っちゃって」
ヒロの顔を見た瞬間
さっきまでの心配や不安は吹き飛び、怒りだけがフツフツと湧き上がってきた
「ほら、これ!
美香の好きなチーズケーキ買ってきたから一緒に」
ーーーバチンッ!!
ヒロが最後まで言い終わる前に、気が付けば私は思いっ切りヒロの頬をビンタしていた
ヒロの腕を掴み、部屋の中まで引っ張って行くと床に押し倒した
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