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「何で電話出ないのよ!!
今何時だと思ってるの?
遅くなるなら連絡くらいして!!」
倒れ込んだヒロの上に馬乗りになって、両手でヒロを殴った
我を忘れたように
無我夢中で
ヒロは抵抗しなかった
何も言わず私に殴られていた
爪がヒロの頬をかすめ、うっすらと血が滲んだ
その血を見て私は我に返った
殴っていた手を止め、ヒロの上から下りると、ヒロに背中を向けて座った
自分で自分が恐ろしかった
ヒロの事が心配で
不安で
愛しているのに
私はヒロを傷つけてしまう
「ごめっ
ごめんなさい。。
私、こんなつもりじゃ」
震える声でヒロに言った
すると
ヒロは後ろから私を優しく抱きしめた
「連絡しなくてごめん。
心配してくれてたんでしょ。
これからはちゃんと連絡するから」
ヒロは私の耳元でそう優しく言った
ヒロの優しさに涙が零れた
「ごめんね、ヒロ。」
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