❤ story No.1

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「ねぇ、ヒロ。 どうしてヒロは、こんな私と一緒にいてくれるの? 私ヒロを傷つけてばっかで、何もしてあげられてない」 「俺は美香が好きだから。 だから一緒にいるんだ。 ただそれだけ。 理由なんてないよ。 ただ美香を愛してるから」 そうヒロは言ってくれた こんなにも私はヒロを傷つけてきたのに ヒロはいつでも優しかった どんなに私がヒロを殴っても、ヒロは私に一度も手を挙げた事がなかった 私はヒロの方を向くと 「ヒロ、愛してる」 と言った 「俺も愛してるよ」 と言ってヒロは私の唇に軽くキスをした 「痛かったでしょ? ごめんね」 頬の傷を指で撫でながら私が言うと 「愛とは、時には痛いもんなんだな。 美香に教えてもらった」 とヒロはニヤッといたずらっぽく笑った 今度は私からヒロに口づけた 甘い甘いキスに酔いしれる 「イテッ」 ヒロが思わず声を上げる 私は唇を離した 「愛は時に痛いものなのよ」 私は笑って見せた 「お前、だからって普通噛むか!?」 ーーーバシッ 「お前って言うな!!」 「ごめんなさい」 ヒロは頭をさすりながら言った 思わずヒロと顔を見合わせて笑った
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