第一章

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早朝、まだ陽の昇らない住宅街。道を行き交う者は一人としていない。そこにあるのは静けさだけだった。 何の変哲もないこの街には一つ、公園がある。 空き地がスペースの大部分を占めており、遊具と言えばブランコが申し訳程度に設置してあるだけの、小規模なものだ。 しかし、その日だけは違った。 こんな摩訶不思議な遊具は恐らく、地球上の何処を探しても見付からないであろう。 七色に光り輝く奇妙な物体が、公園の上空に陣取っていたのだ。
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