第二章

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ウィーン… 自動ドアが開く。青年が店内に入ると、レジに立っている男性が愛想良く挨拶をした。 「いらっしゃいませ~!!」 「あ、いらっしゃいませー」 「お前は言わなくて良いんだよトンマ!!」 後から追い付いた隊長がすかさず突っ込んだ。彼がいなきゃいつまでもボケが続いてしまいそうな気がする。 「勝手に動くなって言ってんだろうが…お前金持ってないだろ?」 「うん、金…元素記号Au、原子番号79、原子量197.0で、石英鉱脈の中または川の砂中に単体として産し、銅鉱・鉛鉱などにも含まれる、黄色の光輝ある金属(by広辞苑)は持ってないや」 「それは『きん』だ!!必要なのは『かね』だろうがアホンダラァ!!!」 「うっかり!」 「えぇい面倒くせぇ奴だ…!!」
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