シロ

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〔こんばんわ。 私はこの本の管理人だよ。 君は選ばれた姫さ。 姫になって童話の世界に参加してみないかい? とってもとっても楽しいよ。 でも、皆姫のことが大好きだから食べちゃうかもしれないね? それとも姫を独り占めしたくて、殺しあいかな? どちらにしてもとても楽しいよね…? あ、道案内人はこちらで決めさせてもらうよ? 言っとくけど、君に拒否権は無い。 逃げることすらも許されないから、逃げようだなんて無駄なこと考えないでね。 そう、物語はもう動き始めてるのだから…。〕 そんな内容が書かれてあったが、美佳は体を小さく震わせて顔を青ざめさせた。 「何だろう、気味が悪い…」 美佳は怖くなり、目を固く瞑りながらも懸命に首を横に振り「誰かのイタズラよ」と自己暗示した。 その時、ガタッと美佳の後ろで小さな音がした。 「きゃっ!?」 美佳はおそるおそる後ろを振り返った。
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