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「この中では君を案内しやすいように、人間の姿になれるんだ」
「へぇ…」
凄い、魔法みたい!と目をキラキラ輝かせてシロを見る美佳は、おもちゃを貰った小さな子供の様にはしゃいでいた。
それにしても…何なんだ。
美佳はじとっとシロの格好を見つめた。
シロの格好は英国的格好で、格好良さと可愛さが同時にあいまみえる格好だ。
それは服装だけの問題ではなく、シロの整った顔のおかけであるとも言える。
かなり可愛いシロに、美佳は顔を赤らめ思わず見とれていた。
「?、姫…?」
シロは美佳の視線に気付いた様で、小さく首を傾げる。
「そ、そう言えばこれってどういうことなの!?」
美佳は照れ臭さを紛らす為に、無理矢理話題をふった。
「ん―、話しは長くなるけど、はっきり言えるのは君は選ばれた姫なんだよ」
いや、だから根本的に分からないんですが…!
「君は呪いの本に選ばれた。呪いの本は昔、とても童話好きな人に作られた」
「普通なら童話好きの人ってそんな呪いとかしないと思うけど…」
「そうだね、最初は本当に童話が好きで、憧れてただけの本当に優しい人だったんだ。それはいつしか、子供に喜んで貰えるような童話を書きたいという願いに変わった」
美佳は小さく頷いた。
「でもね…?」
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