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それから俺はどん底だった。
あの場から逃げ去った俺にイチは心配して何度もメールや電話をしてくれたけど出られず、返事も出来なくて。
なんで、イチが女の子と仲良くしていただけで会えないんだろう。
こんな気持ちは知らない。どうしてこんなにも苦しいのだろう。
会いたくない。こんな気持ちで会うことなど出来ない。
でも、会いたい。
考えても、考えても、答えは出ないまま。感情は矛盾を抱えたまま。
バイオリンも最低な音をかもしだし、同じバイオリン専攻の友人から『まるでこの世の終わりのような音』と評されてしまった。
先生にもどやされたけど、どうにもならず時間だけが過ぎていく。
それから2週間が経った。
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