寝て眠って適当に。

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「行ってきまー。」 「す。までちゃんと言いなさい。 いってらっしゃい。」 気の抜けた声。 やはり瞼は数ミリ程しか 開いていない。 はたから見たら 寝ながら歩いてる人だ。 右側だけの寝癖もそのままで かなり間抜けな風体である。 「おはよ、寝留ちゃん。あら、 また寝癖付けちゃってー。」 「おはよー。昨日よりは大人しい ハネ方だよ?」 「おねーさん、起きてるー? 目閉じてるよー?」 「案じるな少年達。 ちゃんと数ミリ開いてるから。」 近所のおばさんに寝癖を 少しだけ直されて すれ違う小学生達に ほぼ閉じている目をからかわれ ドブにはまりそうになったり 電柱に激突しそうになりながらも 遅刻寸前で学校に到着した。 クラスメイトと適当に 朝の挨拶をかわし、窓際にある 自分の席につくとほぼ同時に 担任教師が教室に入って来た。 授業が始まると寝留は鞄から 教科書とノートと筆記用具と バク型の枕を取り出すと 早速居眠りを始めるのであった。
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