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「なんだぁ~、会長か。」 そう呟くと暁斗はケータイを耳に近づける。 『悪かったな俺で。』 電話口からそんな声が聞こえてきた。 その声からはまだ若い男性である事が分かる。 「やだなぁ~、聞いてたんですか?」 『聞こえたんだ、馬鹿者。』 暁斗と“会長”が話している間冬瑚は本に夢中。 結構面白いのか時折声を出して笑っている。 「…、分かったよ。うん、ぢゃあね~。」 だいぶ時間がたってから、やっと話しが済んだのか暁斗は電話を切る。 「何だって?」 とっくに本を読み終えた冬瑚がつまらなそうに聞く。 「ん~?お仕事だってぇ。あと、学校の事とか。」 そう話す暁斗は何だか楽しそうでソワソワしながら答える。 「で?仕事いつだよ?」 冬瑚は暁斗とは反対に至って落ち着いている。
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