4/7

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
そこは大きく開けていて少し先に扉が一つあった。 暁斗はその扉のロックを外す。 指紋認証やら暗証番号やらをやっと外し終えて、 「ただいま~!!」 と言い中に入る。 冬瑚も暁斗に続く。 リビングに入ると冬瑚はばふっと音をたててソファーに倒れ込む。 「道長すぎ……。」 ポツリと小さく言葉を漏らした。 冬瑚が言う道というのは学校からの距離ではなく、建物に入って部屋に着くまでのことだろう。 暁斗はそれに気づき溜め息と共に呆れたように話す。 「仕方ないじゃん。それ以外を考えれば部屋だって広いし、住みやすいんだもん。」 「まぁ、そうだけどよ…。でも広すぎねぇかお前ひとりで…。」 冬瑚がそう言うのも無理もない、暁斗の部屋はひとりで住むには広すぎる。 四、五人で生活しても全く障害はないだろう。 どちらかというとそれでもゆとりが持てるくらいだ。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加