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そこは大きく開けていて少し先に扉が一つあった。
暁斗はその扉のロックを外す。
指紋認証やら暗証番号やらをやっと外し終えて、
「ただいま~!!」
と言い中に入る。
冬瑚も暁斗に続く。
リビングに入ると冬瑚はばふっと音をたててソファーに倒れ込む。
「道長すぎ……。」
ポツリと小さく言葉を漏らした。
冬瑚が言う道というのは学校からの距離ではなく、建物に入って部屋に着くまでのことだろう。
暁斗はそれに気づき溜め息と共に呆れたように話す。
「仕方ないじゃん。それ以外を考えれば部屋だって広いし、住みやすいんだもん。」
「まぁ、そうだけどよ…。でも広すぎねぇかお前ひとりで…。」
冬瑚がそう言うのも無理もない、暁斗の部屋はひとりで住むには広すぎる。
四、五人で生活しても全く障害はないだろう。
どちらかというとそれでもゆとりが持てるくらいだ。
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