*目覚め*

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「さて、色々聞きたくてウズウズしてるって顔だぜ? でもな、俺も聞きたい事がいくつかあるんだ、お互い交互に質問タイムといこう、まずは俺からな?」 相変わらず自分のペースを崩さない。 「お前いくつだ? 子供にしてはやけに物騒な言葉ばっかり使うんだな? オーフェン(孤児)にしても言葉遣いはあまり誉められたものじゃないぞ?」 「なっ……子供?」 俺だってそれなりに人生は積んで今年で26になる、そんな時に子供に「子供」と言われ、さらに諭すように言われればショックは受ける。 「26歳でそれなりに大人だ、子供に子供扱いして欲しくはないな?」 「……は?」 「? 26だと言ったんだが……」 「いやいやちょーっと待て待て? それなら頑張っても15歳程度の体が精一杯だろ? なんでデカいの!?……は!?」 「……?」 もうお互い話が通じあってないのはよく分かっていたが、なにから突っ込んで良いのかは分からない。 「解った、まず各自自分の身元から明かし合おう、そして不明な点を質問しあう。まずはリディアお前からだ。……それで依存はあるか?」 「いや無い、なんだか頭が混乱してよく分からんことになってるけど……簡単に言えば自己紹介?だよな」 彼からは明らかに混乱している様子がとって見られる。 自分に言い聞かすように何度か頷いて、話を続けた。 「リディア・ダグラス、見た目は13歳程度だけど本当は24歳。北の王都セイオス出身。国印はツインクローバーだ……身長体重はこの様になってから計ってないよ、スリーサイズも言った方がいいか?」 「結構だ……」 「じゃあアンタが俺に聞きたい事は?」 「俺の知る限り北にはキュリアスという小さな街があるだけで、セイオスとかいう王都は知らない、そして君が24才と言うのも信じがたい。どういうことなんだ?」image=124381963.jpg
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