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「そうなの…
ロマンティックだわ」
イレーヌは指輪に
まつわる話を聞き
美しく華やかな
ヴェルサイユに
思いを馳せた。
「しかし…なぜ
この指輪は君の屋敷に…
この指輪はいったい
どういう風な経緯で
君に渡ったのだろうか」
サンピエリ伯爵は
しばらく考えていたが、
「この話しは
これぐらいにして
皆さんのもとへ
戻りましょう、
そうだこれを」
サンピエリ伯爵は
イレーヌに
美しく薔薇を渡した。
「あなたには
薔薇が似合う
フランス王妃
マリーアントワネットを
思い浮かばせる…」
「まぁフィリップ！
私は浪費家でもないし
不倫などしなくてよ
貞淑なレディですのよ
お忘れなく」
笑いながらイレーヌは
サンピエリ伯爵に
言うと、伯爵の腕に
手を伸ばし
御披露目に向かった。
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