幻想世界AFTER‐Ⅱ‐

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 雪は降り続いていた。  もう彼女の悲しみは消えてしまった筈なのに。  寒い冬は過ぎてしまった筈なのに。  未だに降り続いている。  僕は、積もった雪から抜け出そうと、もがいた。  でも、なかなか上手く抜け出せない。  やっと抜け出せても、雪に足をとられてすぐに転けてしまう。  抜け出そうと体重をかけると、体はまた雪に埋もれた。  その繰り返し…。  先の見えないマラソンのような感覚。  いつしか僕は疲れ果て…    ――僕は動くことをしなくなった。  
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