天使

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『あたしが死ぬ・・?  あんた冗談  きついんだけど!』   少年はキョトンとした 『冗談?  僕は仕事だから  冗談なんて言ってる暇  全くないんだけど』   『仕事?なんの?』   『君を天国まで  連れて行くのが  僕の仕事なんだよ』   真顔で不思議な事を 平然と言っている少年 遥は変人でも見るような 哀れむような目で見ていた   『えっ!  まだ理解できない!?』 少年は馬鹿にしたように 遥を見た   『全然できません』 馬鹿に馬鹿にされても 全然気にならないし と遥は心で付け足した   『僕は天使だよ』 青年はにくたらしい笑顔を 遥に向けた   『そして馬鹿じゃない』   ギクッ 『誰もそんな事  思ってないし  一言も言ってないじゃん』   噛み噛みで言う遥を 少年は疑いの眼差しで 見ていた・・・
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