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午前8:30
「そろそろ・・・かな?」
グラウンドの向こうからバスが一台近ずいて来た。
「よし、来たみたいだな。」
バスから中年男性が降りて来た。
「よう久保田。久しぶりだなぁ。」
「柴田先生こそお元気そうで何よりです。」
柴田 広司
浜岡中学野球部の監督で赴任して来て僅か3年で全国大会制覇を成し遂げた名監督。
また久保田の中学時代の監督。
「しかし、お前が女子野球部の監督とはな。世の中分からんもんだなぁおい。」
「確かにそうかも知れませんが、まぁ充実してますよ。」
柴田はグラウンドの方へ目を向ける。
「しかしすげぇなぁ。こんな設備を見るのは始めてだぞ。」
「えぇ。俺も初めはびっくりですよ!!まぁそれも慣れましたけどね。」
「久保田監督?」
「ん?あぁ高山。紹介するよ。こちらは浜岡中学野球部の柴田監督だ。俺の中学の時の恩師でもある。」
高山は柴田の前に立ち
「おはようございます。私はここ聖神代女学園野球部主将の高山 理佐子です。今日はよろしくお願いします。」
「あ、あぁ。よろしく頼む。」
柴田の目には高山が写っている。
「お、おい久保田。この娘がキャプテンなのかよ。」
「えぇまぁ。あ、そうだ練習にはここを使って下さい。俺達は向こうのグラウンドを使いますから・・・・・・・・って、聞いてますか先生?」
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