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神田川はサインを確認すると、スーッと深呼吸をし、投球モーションに入る。
「全く、なんで監督はこんな試合を受けたんだ？」
町田はそう呟き、1球目を見逃した。
続く2球目はアウトコースに外れるように投げ、3球目はインローにスライダーを投げる。
しかし町田はここまで打つ気が全く見られない。
（油断しないでね遥！！）
そして4球目。神田川が投球モーションに入った瞬間、今まで全く打つ気が見られなかった町田が遂に動いた。
（来る！！）
小さくステップしてバットを振る。腰から始動し、バットが体に巻き付くように振られる。
キーン！！
嫌なくらいいい音が響き、高山は打球の行方を追う。
「ショート！！」
打球は三遊間を際どくライナーで進んでいる。
「もうこれ以上点はやれない！！」
その打球にショート吉原が飛び付いた。
しかし打球はあっさりとグローブの先を通り過ぎてしまう。
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