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ボールは転々と一塁側へ転がっている。
その間にも植原はホームへ走り込む。
ファーストも懸命に走りやっとボールを拾う。
(クッ!!仕方ない!!一点はやるよ!!)
「セカンド。カバーだ!!」
「アウト!!」
植原と南野の活躍でようやく一点をもぎ取った。
「ようやく一点か。」
次は3番伊達。
「うっ!!またこの人か!!」
(確かに!!町田が恐れるのも頷けるな。どうする?)
長野はチラッと柴田を見る。
(監督からの指示はなし・・・・・か。)
「良し!!」
長野は覚悟を決め、ミットを構える。
町田はサインに頷き、ボールを投じる。
一球、二球とストライクを取り、三球目は外角に外れる。
(クソッ!!やっぱり駄目だ!!何処に投げても打たれるような気がする。)
「剛!!」
ビクッ!!
(す、すまない!!)
町田は帽子を被り直し、伊達を見つめる。
(こうなりゃ全力投球だ!!)
町田は振りかぶり4球目を投じる。
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