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勝頼は真田昌幸を大将に春日山城に救援軍を送った。
兼続からその報告を聞いた景勝は喜び、直ぐ様自軍も動員出来るギリギリまで用意し、春日山城にて合流した。
武田軍一万三千人と上杉軍六千人だった。
上杉家は国人衆達を総動員すれば二万人以上が動員出来るがその殆どを新発田重家討伐に向けていたのだ。
昌幸「これは景勝殿、わざわざ足を運ばれて頂き誠に有り難き幸せにございます。」
昌幸は陣営に景勝自らが慰労の言葉を告げに来てくれた事に礼を言った。
景勝「いやいや、我が上杉家が危急の時にこれほどの大軍を送ってくだされたのに某が来ぬ訳には行きませぬ。」
そうして景勝と昌幸が他愛もない談笑をしている所に一人の元服を迎える年頃の青年がやって来た。
「景勝殿、兵の隊列整いまして候う」
昌幸はその青年を見て誰かを思い出した。
昌幸「?……………………もしや信勝様でございますか!?」
信勝「昌幸、二年ぶりだな。
相変わらず変わっておらぬな。」
そう言って信勝はニコリと笑った。
その顔は若い頃の勝頼そっくりだった。
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