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しかし信勝が上杉家に入ってからたった二年しか経っていないのにここまで成長していたとは昌幸は思っておらず、驚きを隠せなかった。
如何に優秀な参謀である直江兼続の英才指導で軍略・謀略を学んだと言ってもどれほどの努力を重ねればここまでの変わりようになるだろう。
信勝「こたびの合戦は某の初陣になる。
是非とも勝利で飾りたいものだ!」
昌幸「ならば我らが勝利に尽力を尽くしましょうぞ。」
昌幸は信勝の初陣に勝利と言う名の花を添える為に合戦に本腰を入れた。
そして武田・上杉連合軍一万九千人は戦意衰える事なく進軍を開始した。
武田軍の先鋒は高坂昌元、上杉軍の先鋒は小島弥太郎が努める事となった。
連合軍は順調に進軍し、糸魚川に向かう前に鳥ヶ首岬にて休息と戦略を練る為に着陣した。
武田軍の兵は寒風の越後に慣れないのか焚火を至る所で起こすと濁り酒で身体を温めた。
昌幸「兵士達に酒を飲み過ぎて合戦に支障をきたさぬように注意するのだぞ。」
家臣「ははっ。」
昌幸は全軍の指揮をまとめると諸将達が集まっている仮陣に入った。
中では既に景勝を筆頭に戦略会議が行なわれていた。
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