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景勝「一忠か………
馬鹿者、今攻めたならば明らかに余計な死者を出すだけだ!」
景勝はそう言って一忠を一喝した。
糸魚川を渡河しようものならば川辺に陣を敷く織田軍にすぐに討ち取られてしまうのである。
一忠「それではただ敵の侵攻を許すのみでございます!!
時が経てばいずれは柴田勝家ら本隊が応援に駆けつけるはず……
ならば今行かねばなりますまい!!!」
確かに一忠のような猛将が一千もいればあっという間に敵陣を切り崩してしまうだろうが現実には一人だけしかいないのだ。
更に敵の将は織田軍北陸方面軍大将である柴田勝家に劣らない程の武闘派・佐々成政であるからだ。
信之「ならばそれを真田の技で見事に壊して差し上げましょう」
いつの間にか信之が三人の後ろに立っていた。
まだ二十も迎えていない信之からは歴戦の将の如く気迫があった。
一忠「真田殿には必勝の策が?………」
耐えかねず一忠が聞いた。
昌幸「それは拙者が………
才蔵」
才蔵「ははっ………………」
昌幸が呼ぶと何もなかった所から一瞬で才蔵が現れた。
驚く景勝達を尻目に才蔵は説明を始めた。
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