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次々に撃ち抜いていく男だが、今度は三方向から同時に飛んでくる!
男は素早く三体の異形の物を見据え、最初に飛んできた異形の物を撃ち抜く!
更に男は間近に迫った異形の物をギリギリとところで撃ち抜くが…最後の一匹には間に合わない!
最後の一匹はその勢いを緩める事なく、男の眼前に迫る!
―その時、何かが男の眼前で煌めいた。
―シュパ!
それは男の指先から出た閃光と同じ、青白い光の一閃。
どこから発せられたか分からない一撃が、異形の物を一刀両断する!
二つになった異形の物はゆっくりと地面に落ち、まるで灰のように崩れる。
それを男は確認した後、再び辺りの気配を探る。
…辺りは静まり返り、何の音も気配もない。
男はそれを感じると、肩の力を抜いて細く息を吐き出す。
やがて男はゆっくりと歩き出し、部屋の出口に向かう。
ドアを開け、外の日光を感じながら…外に出た…
…外に出た男を待ち受けていたのは、一人の青年と主婦らしき女がいた。
「お疲れ様です、城島さん」
青年は男に歩み寄り、労いの言葉をかける。
青年は青いチェックのネルシャツにジーンズというラフな服装に、黒髪にメガネという姿だ。
男は黙って頷くと、家の玄関に向かって歩いていく。
「…タバコ吸ってくる」
男はそう言い放つと玄関のドアの向こうに消える。
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