ベジータの息子

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「はいはいよー、今行きますよー。」 とか独り言つぶやきつつ、ベッドから重い腰を上げる。 因みに、当時点での俺のファッソン 上:オヤジシャツ+スカジャン 下:べジータの息子 おまけに「ウォーム靴下」 とかはいてしまっている状態。 まあ、夏はタンクトップとトランクスと室内スリッパでコンビニに行く男としては妥当な格好。 ドアに接近すると 「・・・マジ・・・・・・・キャハハハハハハ」 「どうす・・・・・・聞いてよー・・・・・・・・・・!!!」 やたら楽しげな若い女性の声が。 だが、彼女達が来訪するなど全く予想だにしていなかった俺は 「ったく隣の部屋か?うるせーな。ドアの前で立ち話なんかするなよバーカ」 とか思いつつ、ハンコの位置を確認してドアに手をかけた。 ガチャリ 「はーい?」 「なんだ!やっぱり合ってるじゃーん!!」 「だから言ってるジャン!間違ってないでしょ?」 「???????」 とりあえず、ドアを開けた部屋の中の人である俺を見ないで、階下にいるらしい 友人に語りかけるのはどうかと思います。人として。 「あの・・・」 若干イライラしつつも「人違いですよ」「間違いですよ」の準備をする俺。が・・・ 「あ、久しぶりですー!!」 「あ・・・?」 と、いきなり階下からヴォン!とバイクの音が。 ビクッ!! と小心者極まりない俺様が体を震わせると 「あ!痴漢さん。バイクってどこに止めたらいいんですか?関西とバイクで来たんですよ!!」 待て 待ってくれ ちょっとだけ待って下さい。 ・・・ ・・・・ ・・・・・ 「髪切った?」 「似合うー♪」 「いや、一瞬わからなかったよ」 「マジで?ありがとうー!」 ロリだった。 「は?え?」 「痴漢さん。バイク止める場所ってないんですか?」 「はや?バイク?」 どっかの萌え伽羅みたいな感嘆詞を繰り出す俺。 ヤヴァイぞ、冷静に。 「あー、駐車場はないんだ。ちょっとくらいならアパートの前に寄せとけば大丈夫だよ。道広いし。」 そう伝えると、階段を下るロリ。
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