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「幸太や大津はどこから情報を仕入れてんだよ」
「借金をあちこちに頼んでいるんだ。知らなかったのは和久だけだろ」
「う~~~ん」
「まっ、ヤケになって犯罪でもおこさなきゃいいけど。高校の先輩が犯罪者っていうのも悲しいし……」
「おいっ、幸太! 焦げてるぞ」
「ああっ! あちちっ」
幸太は慌てながらお好み焼きをひっくり返す。
「まっ、俺達がどうこうできる問題じゃないし。辛気臭い話はやめよう」
「………」
本当に僕は何も知らなかった。とはいえ、心苦しい思いになっていた。あの時に気付いていれば……
「和久。お前は大丈夫なんだろうな」
「えっ? 何が」
「まさか、競艇で負けて借金したりして……」
「ええっ! そんなことしないよ」
「和久、まだプーなんだろ」
「だからと言って借金はしないよ」
「和久にそんな勇気はないか。そうだ、聞くところによるとフォークリフトの資格を取ったんだって。凄いじゃないか」
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