嵐の予感

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--佑美は、いつもより早い時間に支度をしていた。 「和久、お弁当と水筒はテーブルの上に置いてるからね」 「ムニャ~」 「聞いてる? 私、もう行くよ」 「ん~~~今日も早出なわけ?」 「新商品の販売が近いから。それと、昨日の女王様コスチュームの感想もまとめなきゃだから。じゃ、行ってきます」 そう言うと、佑美は慌ただしく出て行った。 --佑美は《高梨ガールズショップ》という下着専門のインターネット販売会社に勤務していた。 当初はインターネット販売のみの小さな会社だったが、口コミ効果で売上倍増。 現在ではネット販売上位の会社へ急成長しているようだ。 その売上倍増の張本人こそ、我が妻の佑美だ。そして、佑美の才能をいち早く見抜いたのは、佑美の上司 【高梨秋菜・タカナシアキナ】 高梨ガールズショップ社長である。
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