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その試合は決して人に見せる為でも、何か賞のかかった試合でもない
誰かの為でもチームの為でもない
自分の為に楽しんでいる
そんな印象を受けた…
「かっこいい…」
容姿がではない
素直にその人がプレイする姿がかっこよかったのだ
するとじっと見ていた少年が豪快に地面を蹴り、ダンクしようとした
しかし…ジャンプした彼を大学生っぽい人は叩き落とした
「ぐぇ…」
鈍い音を立てて頭を押さえる少年
同時に試合終了のブザーが鳴った
「お疲れぇ」
お互いに握手しあう
私は思った…
バスケは…勝ち負けだけじゃ終わらない…
負けてもそこから得たもの…
それがあるはずだと
そう思った次の日から私は練習に励んだ
プレッシャーに弱いなら自信がつくまで練習すればいい
そう考えたから…
それからも彼の…哲人君の姿を見によく通っていた
そう…私は彼にあこがれていたのだ…
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