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その日はバスケ部での練習試合だった…
「残り三秒!」
誰かが叫んだ時、点差は三点差で私のチームが負けていた
そして、私にボールが渡った
「あやシュート!」
シュートを打つと、その手に相手の手が当たった
そのまま無理矢理打ったら入った…
「バスケットカウントワンスロー!」
審判が叫ぶ
バスケットカウントワンスローとは、シュートに行く人にファウルしてしまった後にボールがゴールに入ったら得点になり、さらにフリースローがもらえちゃうルールだ
私達は手を取り合って喜んだ
決めれば同点だからだ…
そのままフリースローに臨む
沈黙が体育館を包む…
『緊張してきた…』
審判からボールが渡され、呼吸を整える…
目標を見据えて…
ボールを放った…
放物線を描き…リングの中央に…
入らなかった…
結局私達は負けた…
そして、監督にものすごい怒られた…
「あんなの…外すなんて…プレッシャー弱すぎ」
「辞めたら?」
そう…レギュラーじゃない先輩に言われた…
私は中学二年生…
三年生からしたらレギュラーを邪魔する厄介者
こんなの酷い…本気で辞めようと思った…
それから一人でとぼとぼかえると、一つのバスケットコートがあった
そこにいたのは…明らかに中学生の顔つきの少年と、大学生の大人っぽさをまとった人がバスケットをしていた…
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