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「りっちゃん？」
「他に誰がいるんだよ馬鹿。」
りっちゃんこと、
柊 利津（ﾋｲﾗｷﾞ ﾘﾂ）と、その恋人立木 乃亜（ﾀﾁｷ ﾉｱ）それぞれ無事に留年することもなく進級も決まり、生徒会役員としての職務もあと僅かで満了になる乃亜は卒業式の運営や、次の役員への引き継ぎやらで忙しい日々を送っている。
おまけに今年は大事な年、受験生として勉学にも励まなくてはならない。
一方の利津はいたってマイペース。役員としての職務はきっちりこなしているものの、１つの年の差があるだけでこうものんびりしているのかというくらいに勉強をしていない。
「おかえり」
一層のこと、本気で留年しようかとくだらないことを過らせた乃亜に突然投げ掛けられた言葉。
思わず目を見開くと笑顔で駆け寄ってきた恋人を腕の中へと導き閉じ込める。
後頭部に手を回してそのまま口唇を重ねた―――。
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