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授業が終わり来栖が教室から出ていった。
それと同時に教室は笑いで満たされた。
「柳~!ご愁傷様!あはははははは!」
「来栖に呼び出されるなんてな!居眠りはいけないぜ?ぷくくく…」
「きっつーーーいお説教決定だな!あー、腹いてぇ~!」
「う、うるせーよ!テメェらは黙ってろ!!」
柳は軽く照れながら言い返すと席を立った。
すると一人の女子に声をかけられた。
「よっちゃん、私も一緒に行こうか?ん?」
顔がにやけている。
「いつもいつも…『よっちゃん』って呼ぶなっつってんだろが!俺は『シジョウリュウ』だ!」
「シジョウのシは漢字の4じゃないのさ。だから『よっちゃん』でいいじゃん」
「こ、こいつぅ…!!」
少女の名前は『神崎茜』。
柳とは幼なじみの間柄だ。
「ま、冗談はさておき」
「じょ…!」
「私も来栖んとこに用事があるから、一緒に行こうじゃないのさ」
がさつな性格だが、決して悪い奴ではない。
「わかったよ…」
多少ふて腐れながらも、柳は返事をし歩きだした。
「あ、待てったら!私を置いてくな!!」
その後を追い、茜も走っていった。
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