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12年前
紛争によって一つの街が壊滅した。
別に、格段珍しい事でもない。
瓦礫と化した街の中に一人の少女がいた。
生存者は彼女一人。
独り、瓦礫の街で何もせずにいると、数人の集団がこちらに向かって来た。
そして、一番年長者に見える人物が彼女に言った。
「どうした、こんなところで?」
「みんな死んだ、私はまだ生きてる。
でも何も出来ない、だからどうせ死ぬの」
「じゃあ、ここでそのまま野垂れ死にたいのか?」
「いや!!」
「じゃあ、俺達に付いてくるか?」
「えっ………」
「だから、俺達と一緒に来るか、って聞いているんだが」
「うん!!」
「但し、ついて来るからにはしっかり働いて貰うからな」
こうして、彼女の物語は始まりを告げるのであった……………
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