114人が本棚に入れています
本棚に追加
「きゃっ!……アキくん?……んっ……。」
オレは由美子を後ろから抱きしめて、長いキスをした。
前の日に一度片づけたダンボールを元に戻して、程よく部屋を散らかした。
由美子は昼過ぎにやってきて楽しそうに片付け始めた。
オレはしっかり寝ぐせを直しておいて由美子と出来るだけ楽しそうに片付けをした。
簡単に片付け終わった部屋で会話を交わす。
ビールしか入っていない冷蔵庫から2人分だして簡単な引っ越し祝いだ。
オレがゆっくりビールを飲みほすと由美子は立ち上がった。
「ビール取ってくるね。」
背中を向けた隙だらけの由美子をオレは見逃さない。
後ろから抱きしめてキスをしたのだ。
「………んっ、んっ……、アキ……」
チュッ、チュパ、チュッ、クチュ、……チュッ。
「由美子……好きだよ。」
離れた唇は耳の側で呟く。
オレは由美子を肩から抱きしめたまま続けた。
「キミに彼氏がいようが…関係ない。オレは由美子が好きだ。………昨日、偶然隣に座っただけのヤツが…こんな事を言うのはオカシイかな?」
由美子は少しうつむいたまま、黙って聞いていた。
「……でも、由美子を好きな気持ちが……溢れて止まらないんだ…。大好きだよ、由美子。」
僅かな沈黙の後、由美子は確かに頷いて抱きしめたオレの腕をゆっくり握った。
正直、ダメもとだった。
ダメな奴はクサい事を言った分だけ引かれる。
しかし、逆にイケてた時は、これほど響く言葉はないのだ。
それが偶然、良い方へと流れた。
オレは由美子に再びキスをして、舌を絡ませながらゆっくりと押し倒す事に成功した。
ゆっくりと由美子の顔にかかった髪を掻き分けてゆっくり微笑んだ。
「由美子……かわいいよ…。…好きだよ。」
………さてっと、いきますか。
最初のコメントを投稿しよう!