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「…………ちゃん」
うるさい。
もう少し寝かせろよ
「……ちゃんッ!………起きてよ!…」
黙れ。今日は土曜日だ。
「僕を見て!」
その声に気がついて目を凝らしてよく見ると、見知らぬ少年が俺の上に乗っかっていた。
瞳を潤ませながら俺を見つめている。
「だ、誰?」
「僕、葵ちゃんを守りたくて、いそいで大きくなったんだよ!大人になったんだよっ」
大人には程遠いが、リョウが10才前後だったのにくらべて少年は15くらいに見受けられた。
まさか、違う。
リョウじゃない。
リョウが一晩で子供から青少年になるハズがない。
しかし、これがリョウではないとなるとマズいことになる。
俺は見知らぬ少年(それも未成年と)同衾してしまったということだ。
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