モテモテ道への挑戦

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『今日もモテちまった』 そう呟きながら俺、渡辺悠介は自転車に乗って自宅へ向かっていた。 風が強い。 そう思いながら上り坂を走っている。 いつもよりペダルが重く感じる。 その時、チラシが飛んできた。 顔に引っ付いた。前が見えない。 『やべえ、こける!』 俺はかっこよくこけようとした。 だが、無理だった。 無惨、いや哀れとしか言いようがないこけ方をしてしまった。 辺りを見たら、誰もいなかったので安心した。 チラシを見てみると、こんなことが書いてあった。 モテ男のみなさん、世界中のモテ男が集まる大会『モテモテ道』に参加しないか? 参加料は無料。 参加資格はモテていること。(こちらで判断させて頂きます。) 大会日時 1月30日 午前11時15分 参加者大募集! 『おもしろいじゃねぇかよ!』俺は燃えてきた。 まさに俺の為の大会と言って良いほどだ。 今日は1月28日。2日後だ。 大会に出ることを決心した俺は立ち上がり、再び自宅へ向かいペダルをこぎはじめた。 風が強い。 だけど、今はペダルが軽く感じる。 俺は自宅に到着した。 パパもママもまだ帰って来ていないようだ。 鍵がかかっている玄関を開けようとして、自分のバッグをあさった。 『鍵がねぇ…。』 さっきこけた時、落としたに違いない。 仕方ないので俺はファミレスに向かった。 俺の行きつけの店だ。 だが、臨時休業だった。 『今日はツイてないな』 小声でこんな事言っているようじゃまだまだ俺も未熟者なんだと思う。 もう一度、自宅に向かってみた。 パパやママが帰ってきてるかもね。 自宅に着いた直後、衝撃な出来事を思いだしてしまった。
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