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そのころ……
「全く……何がシワが増えるよ(怒)」まるで人を呪うような勢いで歩くスピードをあげる。
{お嬢さんお茶して行かない?}ナンパだろうか?今のエインにとってはウザいだけだった。
「悪いけどそんな暇ないの。他当たってちょうだい(怒)」
{つれないなあ。}
「あんまりうっとおしいとぶっ飛ばすわよ(怒)」本性が出てしまったようだ。
{強気なのもいいねえー}それでも野郎は馴々しく声をかけ自分に触れてくる。もう我慢の限界だった。
「いい加減……ウザいのよ(怒)」野郎に向かって鼻に蹴りを入れる。犬じゃないんだからよ。
鼻血がまるで噴水のように出てきていた。
「あっ……やってしまった。まあ……自業自得よね?悪いわね」
きゅう。とナンパ野郎は伸びていた。
「これからどうしようかしら?まず宿を探さなきゃ」でもお金は和也が持っているのだ。
「戻る?でも……」
冗談とはいえあんな事を言われたのだ。乙女の心に傷もついたし。何より自分のプライドの為にも引き下がる訳にはいかないのだ。
「和也が頭下げるまで許さないんだから(怒)」決心は揺るがないようである。
その日のミフルの町で何も知らない不運な男達の悲鳴が聞こえたのである。
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