Dと俺の物語

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ロウ人形は、熱を持つと消えてしまう。 だから俺は、なくならないよう壁を立てよう。 ドアなど一つもない。 誰も入るな。 誰も俺に触れてくれるな。 誰も俺に気付くな。 大丈夫。 君は自由に羽ばたいてくれ。 僕を背中に乗せようとしないでくれ。 落とされたりしたらロウ人形『僕』は、粉々になってしまうから。 前は、君と飛べるようロウの羽を作ったよ。 だけど当たり前だな笑" 『ウソモの』では飛べるわけがないんだよ。 大丈夫。 俺は、何も感じないから。 俺をおいていってくれ。 大丈夫。 僕は、熱を持たないロウ人形。
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