プロローグ

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今日から高校生活が始まる。 新品のパリッとした制服に身を包み、どんな生活が待っているのか期待に胸を膨らましながら正門をくぐった。 正門付近には部員勧誘をする上級生と新入生でごったかえしていた。 野球部、サッカー部、バスケ部、テニス部そのたもろもろ。 しかし自分は、高校生になったらバイトをしようと考えていたので、特に目移りもせず、勧誘してくる上級生をかわして教室へ向かう。 はずだった。 「ッ!!?」 急に目の前が真っ暗になり、口もふさがれ、どこか良くわからないところに連れて行かれた。 この音は多分学校のどこかの茂み。 草のようなものが全身に当たる。 そして急に止まると、視界が開けた。 「ようこそ!古典文学研究同好会へ!!」 手に「新入生歓迎」と派手に書かれた板を持った女性徒が嬉しそうに言った。 周りの音がやけに遠くに聞こえた。
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