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それから夕方になるまで、私は芝のような草の上で体を乾かしながら昼寝をした。
暖かな日差しがなんとも心地いい。
こんな風に寝るなんて、生まれて初めてかもしれない。
ふと、マスターを振り返ると、木陰で銃の整備をしていた。
どうやらやっと、暑さ病が治ったらしい。
私はほっと一安心してじっくり昼寝を楽しんだ。
私が目を覚ますと、すでに日は落ちて、空には星と三日月が輝いていた。
「やっと起きたか、流星。」
マスターは草のない地面で焚き火を起こして、先日行商人から買った干肉を炙っていた。
私は焚き火に近寄って、寝ている間に冷えた体を温めた。
「ほら。今日はちょっと豪勢にいこうぜ。」
そう言って差し出された干肉を、私は口の中で冷ましながら食べた。
たしかに、いつもの主食であるカリカリに比べれば豪勢なものである。
こうして私たちが食事を終えた直後だった。
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