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「あ。流れ星発見。」
「…マスター…」
「何?」
「…やっぱりいいです」
「あっそ。」
私の名前は流星(リュウセイ)。
これでも立派な雄犬だ。灰色と白の毛で、毛波は多分モコモコ。
で、私の隣に座っている人間は…名前は無い。私が知る限りではだが…黒い髪に灰色の瞳をしていて、黒いジャケットを着て、その下には真っ白なワイシャツで、黒いズボン。
考えどころか、性格すらわからない全く謎な人間である。
そんなのでも、とりあえず私の主人である。それ故に私は“マスター”と呼んでいる。
マスターは一応、旅人である。黒と白のなんともモノクロなバイクで“世界”を見て回っている。
今も旅の途中で、バカ広い森と、バカ広い平野の境界で焚き火をし、コーヒーを飲みながら漆黒の空に散らばる光を眺めている。
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