プロローグ

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パーン!   一面真っ白な雪の積もった景色に飛び散る赤い色。   いや、黒に似た赤だろうか。   赤黒い血と共に散らばる吹き飛ばされたかつては脳や、目などと呼ばれたパーツが、今やただの肉として散らばる。   そこに倒れ込む女の身体をまるでスローモーションのように見ている。   熱くなった銃身とは逆に男の脳は冷めたまま、白に飛び散る赤を美しいとさえ感じていた。
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