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手が届けば自力で這い上がる。」
「わかった!」
ウサギ達は、ロープを握りしめた。
「それじゃあいくよ~!」
「オーーーーーーっ!」
掛け声と共に、皆一斉にロープを引っ張った。
「ソーレ、ソーレ、ソーレ、ソーレ!」
少しずつだが、シロクマの体を持ち上げ始めた。
そして…。
ガシッ!
シロクマの手が、地上へと届いた。
しかしシロクマは這い上がれないでいた。
思っていた以上に、シロクマには体力が残っていなかったのだ。
「みんな~もっと力を入れて~!
もう一踏ん張りだぁ!」
それに気付いたピートが、更にみんなをあおる。
「ソーレ、ソーレ、ソーレ、ソーレ!」
ウサギ達の引っ張る力と、シロクマの最後の踏ん張りで、ようやく地上へと引き上げる事ができた。
「ハァハァハァハァ…。」
「ハァハァハァハァ…。」
「ハァハァハァハァ…。」
ウサギの群れも、シロクマも横たわり、息切れをしていた。
「やったぁ~!」
ピートは息が整うと、大声で叫んだ。
「みんなありがとう…。」
シロクマは横になったままだったが、ウサギ達にお礼を言った。
ウサギ達は皆立ち上がり、シロクマを囲むように集まった。
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