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もとよりあったシロクマに対する恐怖はなくなっていた。
「大丈夫?」
「立てるかい?」
ウサギ達は心配そうに、シロクマに話しかけた。
「大丈夫だ…。」
シロクマは弱々しくそう言うと、ゆっくりと立ち上がった。
「僕たちはもう行くけど、後は大丈夫だね。」
ハンサムなウサギがシロクマに言った。
「ああ大丈夫だ。
ありがとう。」
「いやいやこちらこそ仲間を助けてくれてありがとうございました。」
ウサギ達は一斉にシロクマに頭を下げた。
「それじゃあね。」
そして、シロクマとウサギ達は、別々の方向へと歩き始めた。
「みんなぁ、僕はシロクマさんと一緒に行くよ。」
ピートがウサギの群れ達に言った。
「どうしてだい。
一緒に帰ろうよ。」
「ごめんね。
僕、シロクマさんと約束したんだ。
一緒に『真実の友』を探そうって。」
「……。
どうしても行くのかい?」
ハンサムなウサギが、心配そうに訪ねた。
「うん……。」
「わかった。
それじゃここでお別れだね。」
「ありがとう。
みんな帰りは気を付けてね。」
「うん。
君も体に気を付けて。」
「それじゃあね。」
そう言ってピートは、シロクマのところへ走って行った。
「何しに来たんだ?」
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